英語では吃音が出ない?外国語を話しているとどもらないって本当?

こんにちは、元・吃音症で、現在は吃音克服に関する情報発信をしている、みっきーと申します。

吃音に苦しんでいる人の中でも、不思議とあまり吃音の症状が出ないシチュエーションってありますよね?もちろん、個人差はあると思いますが、こんなシーンでは症状が軽減されるのではないでしょうか?

  1. 歌を歌っているとき
  2. 劇でセリフを言うとき
  3. 外国語で話すとき などです。

なにかの調査結果を用いたわけでは無いですが、何人かの吃音の方にヒアリングしたり、インターネット上の情報を集めた所、この3つが吃音の症状が出にくいシチュエーションとして挙げられていました。中には、「お経を詠んでいるときは大丈夫」というレアな意見もありました。

いずれにしても、普段の自分とは違う発声や表現をしている時は、吃音が軽減される傾向にあるようです。

そこで、今回は3番目に挙げた「外国語を話すと吃音が軽減される」という点について書いていきたいと思います。話を分かりやすくするために、”英語を話すとき”で話を進めていきましょう。

吃音で苦しんでいる人が、英語を学びたいと思っていても、吃音のせいで上手に英会話できないと、悔しいですよね。でも、英語なら吃音が出ないとするならば、素敵なことですよね。

吃音は世界中にある

吃音症の人は、100人に1人いるので、日本に約100万人は吃音の人がいるという話を以前にしました。勿論、この100人に1人というのは日本に限ったことではありません。

世界中に吃音の方はいらっしゃいますし、ミュージシャンのスキャットマン・ジョンさんは世界的な吃音のスターですよね。「英国王のスピーチ」もイギリスの話ですし、ゴルファーのタイガーウッズや、俳優のブルースウィルスなんかも吃音であったと言われています。英語で吃音の事は「Stuttering」と言い、吃音に対する医学的なアプローチもアメリカの方が格段に先進的だと言われています。

また、吃音に対する社会的な立ち位置も日本は遅れており、日本では吃音が2005年から発達障がい者支援法に含まれるようになりましたが、アメリカでは日本の15年も前となる1990年制定の「障害を持つアメリカ人法」で吃音を障害として扱っています。

世界の人口を約75億人とすると、吃音の人は単純計算で7,500万人はいることになりますね。小さな国の人口を凌駕する人数ですよね、そう考えるとかなり多いと思いませんか?

英語だと吃音が出ないのはなぜ?

話が逸れました。では日本人が英語で話す時のことを考えましょう。日本人にとって母国語ではない英語で話す時に、吃音が出ない理由について考えてみましょう。

一般的な理由としては、インターネットで検索すると、こんな意見があるようです。

①脳の領域が違う

「第1言語と第2言語では、各言語が司る脳の領域が違う」という意見。吃音が出やすいクセを持つ領域とは違った領域を活動させて話すことで、滑らかに話せることがあるそうです。

②緊張しない

「日本語で吃音が出るのに英語を話すなんて、さらに緊張するだろう」と思う人がいるかもしれません。しかし、このような考え方もあります。「日本語では上手に話せて当然だけれど、英語は上手に話せなくても当たり前だよね」。こう考えることで逆にリラックスでき、吃音が出ずに話せるということがあるそうです。

外国語を話すと、”普段使っていない脳が刺激される”とも言われますし、そう考えると①の理由は納得できますね。また、②の理由だと、自然とストレスが軽減されるのであれば、吃音の症状も軽減されそうですよね!

じゃあ、極端な話ですが、英語をマスターして外国で生活すれば、吃音から逃れられるということでしょうか?

残念ながら、実はそうではないのです。①と②の理由で吃音が出ないのは、あくまで「苦手な英語を、外国語として一生懸命話している時限定」なのです。

英語が話せるようになると吃音が顔を出す

どういうことかと言いますと、これは私も実際に身をもって経験しました。

私中学生・高校生時代は吃音に悩んでおりましたが、英語を話す時は不思議と吃音が出ませんでした。なので、国語の授業だったら公開処刑でしかない教科書の音読も、英語の授業はスラスラ読めるので、苦ではありませんでした。勿論、英文の和訳は地獄でしたが、笑。

そこで、「自分は英語なら話せる!」と自信をつけた私は、英語の猛勉強をしたのです。そして、自分で言うのもなんですが、大学入学時にはそこそこの英語力になっていたと思います。

しかし、この猛勉強が新たな悲劇の始まりでした。英語が得意になって、簡単な会話なら、日本語と同じ様に話せるようになった私は、なぜか英語でもどもるようになってしまったのです!英語では母音始まりがとにかく苦手で、中でも「エクスキューズミー」が苦手で、無理やり「ソーリー」と言い換えたりしてました…。

なぜこんなことになってしまったのでしょうか?

それは、英語を話す時にも吃音に意識が行くようになってしまったからです!英語が得意ではないときは、「どの単語を使おうか?」や「この発音で合っているか?」ということを気にして会話をするので、自然と吃音のことを忘れて会話ができたのですが、英語が得意になったことで、無意識に日本語で話す時と同じ様に、予期不安が襲ってきてしまったのです。

つまり、「英語では吃音が軽減される」というのは、吃音に自然と意識が行っていない、学習途中の時だけの特権だと言えるでしょう。なので、英語をマスターすれば、吃音を克服できるわけではなさそうです。

やはり、このことからも、吃音克服には、吃音に意識がいかないような精神状態を作ることが大切だと言えそうですね!

もちろん、成功体験を重ねて自信をつけるためなら、英語をはじめ外国語を勉強するのは大切です!様々な言語に触れることで、世界が広がりますよ!

それではまた!

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